湘南戦の振り返りから始まった今回のコメントは、次の栃木SC戦へ向かう話でありながら、もっと長い時間軸の話にも聞こえた。
「勝った」「守れた」だけで終わらせない。
数字が良くても、まだ50%。
その先に、もっとやりたい形がある。
最近は、監督がどこを見ているのかが少しずつ一本の線になってきている感覚がある。
今回のコメントは、その輪郭がかなりはっきり見えた気がした。
50%という現在地
「今の達成度は50%くらい」
この言葉は、かなり印象に残った。
直前には、ボール保持率はJ2・J3百年構想リーグ全体で1位、シュート数は2位、ゴール期待値も高いという数字が並んでいる。
普通なら、「積み上がっている」「成果が出ている」という話になりそうな流れだった。
でも監督は、そこで止まらない。
むしろ、
“一番大事な数字に表れていない”
と言う。
この感覚は、最近ずっと繰り返されている気がする。
再現性という言葉
今回、何度も出てきた言葉がある。
「再現性」。
ただ勝つのではなく、どうやって勝つか。
たまたま耐え切った試合ではなく、自分たちで試合をコントロールしながら勝率を上げていくこと。
だから、
- ボール保持率
- パス本数
- ゴール期待値
- シュート数
こうした数字を大事にしている。
ただし、それだけでもダメ。
守備だけ上がって攻撃が落ちるのも違う。
攻撃だけ増えて失点が増えるのも違う。
その両方を同時に成立させたい。
今回のコメントを読んでいると、監督が見ているのは「一試合の勝敗」より、もっと長い時間軸の“形”なのだと分かってくる。
ボールを持つこと
特に印象的だったのは、
「ボールを持つことこそが、守備をしていることになる」
という感覚だった。
これは最近かなり一貫している。
単に保持率を増やしたいのではなく、
- 相手を押し込む
- ゴールから遠い位置で守る
- 相手に攻めさせない
- ラインを押し上げる
そのためにボールを持つ。
だから湘南戦についても、「前線が体を張って、しっかりキープできれば、ああいう攻撃ができる」という話につながっていく。
ここはかなり監督を知る材料になっている気がした。
“保持”を攻撃のためだけに見ていない。
守備の構築と、完全につながっている。
数字に見えない戦い
もうひとつ面白かったのは、
「10回しっかり上げられるのか。1人が1回サボったらやられてしまう」
という部分。
これは決定率の話から出てきた言葉だった。
でも実際には、もっと広い話だと思う。
- 立ち位置
- 回収
- 押し返し
- 二次回収
- 予測
- ラインアップ
そういう「数字になりにくい部分」を、かなり重視している。
最近の横浜FCを見ていても、以前より“押し返す回数”が増えている感覚はある。
ただ、それを90分続けられるか。
相手の圧力が上がっても維持できるか。
そこは、まだ「50%」なのだろう。
栃木SCという相手
栃木SCについてのコメントも興味深かった。
監督は、
「我々と同じことをやりたいチーム」
と言った。
しかも前回対戦では、
- キーパスを入れられた
- 自由にやられた
- ハイプレスからショートカウンターを受けた
という印象を持っている。
単純な「相手分析」というより、“自分たちがやりたいことを、相手にやられた”という感覚で見ているのが分かる。
だから今回の試合は、単なるリベンジではなく、「あの時との違いを見せられるか」という試合になりそうだ。
一本の太い線
今回のコメントを読んでいて、監督が見ているものがかなり整理されてきた感じがした。
- ボールを持つ
- 押し込む
- 相手を遠ざける
- 守備を安定させる
- 攻撃期待値を上げる
- それを再現できるようにする
全部が別々ではなく、一本の線としてつながっている。
そして今は、その線を“勝ち方”として成立させようとしている途中なのだと思う。
「50%」という言葉は、未完成というより、
“まだここで終わらせない”
という言葉に近く聞こえた。
次はどこまで見せられるのか
今回のコメントを読んでいて、「何をやりたいのか」はかなり見えてきた気がした。
ボールを持つこと。
押し返すこと。
相手を遠ざけること。
攻撃期待値を上げながら、失点を減らしていくこと。
それぞれ別のテーマではなく、全部を一本の線でつなごうとしている。
だから次の栃木SC戦で気になるのは、単純な勝敗だけではない。
前回対戦では、“自分たちがやりたいこと”を相手にやられた。
その相手に対して、
- どこまで押し返せるのか
- 相手の圧力の中でも保持できるのか
- 苦しい時間帯にラインを下げずにいられるのか
そこを見てみたい。
監督は今を「50%」と言った。
でも逆に言えば、もう半分は見え始めているということでもある。
最近の横浜FCは、試合ごとにバラバラなものを積み上げているというより、
“同じ線を少しずつ太くしている”
ように見える。
だから次節は、その線がどこまで90分続くのかを見てみたい。
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