勝利で締めくくった半年

試合後のスタジアムでインタビューを受けながらスタンドを見つめるスーツ姿の監督 横浜FCノート
※肖像権に配慮しています。そっくりの描写は避けました。

横浜FCはレノファ山口FCに勝利し、明治安田J2J3百年構想リーグの戦いを13位で締めくくった。

試合後の須藤監督のコメントを読んでいると、この試合だけではなく、この半年間をどう見ていたのかが少し伝わってくるようだった。

今回は山口戦を振り返りながら、百年構想リーグという半年間を整理してみたい。

難しいゲーム

須藤監督は試合後、「難しいゲームだった」と振り返っていた。

山口は前から激しく奪いに来るのではなく、横浜FCにボールを持たせながら守備ブロックを作ってきたと言う。

ボールを動かす時間はあった。

ただ、それを決定機に変えるのは簡単ではなかった。

監督はその中で、「コンビネーション」「一人ひとりのクオリティ」「仕掛ける勇気」という言葉を挙げている。

今シーズンの横浜FCはボールを持つ時間を増やしてきた。

その先にある最後の質。

山口戦はその課題も見えた試合だったように感じる。

ボールを持たせる相手

興味深かったのは、監督が栃木SC戦との比較を何度も口にしていたことだった。

前からプレッシャーに来ない相手。

ボールを持たせてくる相手。

そうしたチームに対してどう崩すのか。

百年構想リーグの後半戦で繰り返し向き合ってきたテーマでもある。

監督は山口戦について、「できるようになった部分はある」と語りながらも、「最後のコンビネーション」「ミドルシュート」「大胆なプレー」にはまだ改善の余地があるとも話していた。

勝った試合のあとでも課題を探す。

その姿勢が印象に残った。

戦い方を選べる

今シーズン序盤の横浜FCは、ハイプレスの印象が強かった。

しかし山口戦のコメントでは、「ハイプレスだけが我々のスタイルではない」という言葉が出てきた。

相手によって押し込む。

相手によって待つ。

ハイプレスもできる。

ブロックも組める。

大宮には大宮の戦い方。

仙台には仙台の戦い方。

山口には山口の戦い方。

そうやって試合ごとに必要な形を選べるようになってきたことを、監督は成長として挙げていた。

百年構想リーグの後半戦を見ていても、その変化は感じる部分だった。

40%の差から生まれる結果

今回のコメントで最も印象に残ったのは、「80%で行くと相手は120%で来る」という話だった。

J2クラブがJ3クラブと対戦するとき。

どうしても無意識の緩みが生まれる。

しかし相手は全力で向かってくる。

そこに40%の差が生まれ、失点や敗戦につながる。

須藤監督はそれを百年構想リーグ全体の難しさとして語っていた。

山口戦は勝った。

それでも試合後に浮かれている様子はなかった。

むしろ来季のルヴァンカップや天皇杯、そしてリーグ戦に向けた教訓として受け止めている。

薄皮を積み重ねる

試合後、監督はロッカールームで選手たちに「サッカーは難しい」と伝えたという。

そして、「勝ったチームが強い」とも話した。

さらに印象的だったのは、「薄皮を一枚一枚積み重ねて今がある」という言葉だった。

一気に強くなるのではない。

魔法のように変わるのでもない。

小さな積み重ねを続けた結果が今の横浜FCなのだと。

この言葉は、半年間の総括としてとても象徴的だと言える。

次につながる土台

ユース出身選手の起用について聞かれた場面では、監督はクラブの目標として

・ゲームモデルの確立
・フィロソフィの構築
・結果
・若手育成

という4本柱を挙げていた。

優勝こそ逃した。

しかし監督自身の言葉を借りるなら、それ以外の3本は良い形で積み上がったという手応えがあった。

印象的だったのは、アカデミーとトップチームを一体化させようとしていることだ。

単なる今シーズンの結果ではなく、クラブ全体をどう育てていくか。

山口戦後のコメントには、そんな視点も含まれていた。

次の舞台へ

百年構想リーグは勝利で幕を閉じた。

振り返れば、この半年で横浜FCはたくましくなった。

監督も総括の中で、「自分さえ良ければいいという感覚が払拭されてきた」と語っている。

チームとして戦うこと。

状況に応じて戦い方を変えること。

そして勝ちながら成長すること。

そうした積み重ねが、13位という結果につながったのだと思う。

もちろん、まだ完成ではない。

監督自身も繰り返し「まだまだ」と語っている。

それでも今回の総括を読んでいると、百年構想リーグの半年間は単なる一シーズンではなく、J1昇格を目指していくための土台づくりの時間でもあったように感じる。

まだまだこの先、横浜FCは強くなるにちがいない。

26-27シーズン開幕までは約2か月。

この半年で積み上げたものが、次の舞台でどんな形になるのか。

それを楽しみに待ちたい。

このブログの紹介ページはこちら

記事一覧へ

コメント

タイトルとURLをコピーしました