小川航基、あの日の約束

曇天の三ツ沢を思わせるスタジアムで空を見上げる背番号19の選手の後ろ姿 横浜FCノート

ワールドカップが始まる。

サッカーファンなら誰しもがその始まりに胸を躍らせている。

今やサッカーファンならずとも国民誰もが日本代表の活躍に期待している。

そして、なかでも小川航基の活躍は横浜FCサポーターの心を占めているに違いない。

あの日のセレモニー

移籍の挨拶というものは、不思議な時間だと思います。

別れの時間でもあり、新しい挑戦の始まりでもある。

だからこそ、多くの言葉はその日の空気の中に残っていきます。

小川航基のあの日の言葉はそれらよりもっと先の未来を指していました。

横浜FCを離れることへの感謝だけではなく、自分がどこへ向かうのかをはっきりと語っていたのです。

日の丸を背負うこと。

そしてワールドカップで得点すること。

今振り返ると、その言葉は目標というより約束だったのでしょう。

二年ではなく三年

新しい選手が来て、新しいシーズンが始まり、新しい物語が生まれる。

サッカーは常に前へ進んでいきます。

それでも、小川航基の言葉は消えませんでした。

オランダへ渡り、結果を残し続けたこと。

日本代表に選ばれ続けたこと。

そしてワールドカップが近づくたびに、その言葉を思い出す機会が増えていったこと。

言葉が残ったのではありません。

言葉に現実が追いついてきたのだと思います。

横浜FCの一員のまま

小川航基はもう横浜FCの選手ではありません。

海外でプレーし、日本代表として戦う選手です。

それでも、やはり横浜FCサポーターなら考えます。

試合に出れば気になる。

ゴールを決めればうれしい。

代表戦を見ればその姿を誇らしく思う。

それは「元横浜FCの選手だから」という説明だけでは少し足りない気がします。

サポーターの心の中では、今でも横浜FCの一員として登録されている。

そんな感覚に近いのかもしれません。

クラブを離れても消えないつながり。

所属ステータスでは語れないものが、確かに残っています。

海の向こうで増えた仲間

海外移籍はゴールではありません。

そこで結果を残して初めて次の景色が見えてきます。

そして今、小川航基はオランダで確かな足跡を残しています。

それを感じたのは、ワールドカップで日本とオランダが対戦することについて向こうのファンが答えた場面でした。

オランダのサポーターではありながら「オガワが点を取るから簡単な試合にはならない」。

そう答えています。

応援するのはオランダ、その中で自分たちのリーグで活躍した選手として認められている。

それは数字以上に大きなことではないでしょうか。

横浜FCで見ていた選手が、今はオランダのサポーターにも知られている。

三ツ沢で見ていた景色が、世界につながったような感覚があります。

約束は果たされそうとしている

ワールドカップはまだ始まっていません。

この記事は結果を書いている記事ではありません。

結果が出る前だからこそ書いておきたいと思いました。

あの日の言葉が現実になろうとしている。

その瞬間を迎えようとしている。

それだけで十分に特別なことだからです。

代表メンバーに選ばれることも簡単ではありません。

世界の舞台に立つことはさらに難しい。

それでも、小川航基はその場所に立とうとしています。

あの日の約束は、もう夢物語ではありません。

その瞬間を待つ

ワールドカップが始まれば、多くの人が日本代表を応援するでしょう。

その中には、横浜FCサポーターもたくさんいるはずです。

もちろん、代表の勝敗も大切です。

あの日、ニッパツ三ツ沢球技場で未来を語った一人の選手。

その言葉がどこまで届くのか。

ピッチに立ち、ゴールを決める瞬間が訪れたなら。

きっと思い出すはずです。

あの夏のセレモニーで聞いた言葉を。

次のワールドカップで点を取るのは僕です

その約束が果たされる瞬間を、静かに待ちたいと思います。

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