百年構想リーグの続きを証明する開幕戦|須藤監督が語った「凡事徹底」

スタジアムの階段を一段ずつ上る監督の後ろ姿。百年構想リーグの積み上げを胸に開幕戦へ向かうイメージ 横浜FCノート

25シーズンのJ1挑戦は、4度目の残留への挑戦も実らず18位で終わった。

そこから始まった百年構想リーグでは、新しいサッカーへの挑戦と若手の育成という大きなテーマに取り組み、最後は連勝でシーズンを締めくくった。

順位だけを見れば満足できる結果ではなかったかもしれない。

それでも、最後に積み上がった手応えは、26/27シーズンへの期待につながっている。

そして迎える新シーズン。

須藤大輔監督のコメントを読むと、新しい戦術や新しい目標よりも、これまで積み上げてきたものをもう一度確かめようとする姿勢が強く伝わってきた。

宮崎との開幕戦は、百年構想リーグで積み上げたものが本当にJ2で通用するのかを試す最初の90分になる。


百年構想リーグの続きを証明する

プレシーズンのトレーニングマッチは結果も良く、チームの継続性も高い。

主力の大半が残り、新加入も最小限。

百年構想リーグで築いてきた土台を、そのまま積み上げることができるシーズンと言える。

しかし須藤監督は、その手応えに満足しているわけではなかった。

「修正点が見えた」

「できている部分も見えた」

そう整理した上で語ったのは、「我々らしいサッカーを積み重ねる」ということだった。

完成したチームではなく、さらに基準を上げ続けるチーム。

その姿勢は百年構想リーグから変わっていない。


もう一度、凡事徹底へ

今回のコメントで何度も繰り返された言葉がある。

「凡事徹底」そして、「ワンプレー」「基準を上げる」「気負わない」

という言葉だった。

監督が警戒していたのは、勝ちたい気持ちが先走ることで、当たり前にやるべきことが疎かになることだった。

ワンプレーを積み重ねること。

チームのために動くこと。

その積み重ねが結果につながる。

百年構想リーグを通して何度も聞いてきた考え方を、開幕前に改めて確認しているようにも感じた。


課題が出たことが収穫だった

開幕前最後のトレーニングマッチでは、良い時間帯がありながらも、集中を切らした時間帯に失点したという。

普通なら、不安材料として受け止められる試合だったのかもしれない。

しかし須藤監督の受け止め方は違った。

「開幕してからではなく、この期間に出たことは非常に良かった」

課題があることではなく、課題に気付けたことを前向きに捉えている。

この考え方は、これまで横浜FCノートで何度も取り上げてきた「次でもできるか」という視点にもつながる。

一試合の出来で終わるのではなく、次へつなげられるか。

改善を積み重ねられるか。

その繰り返しこそが、須藤監督の目指すサッカーなのだろう。


宮崎は積み上げを試す相手

須藤監督は宮崎を、「秋田やいわきFCに似たチーム」と表現した。

特別な個人技ではなく、組織としてやるべきことを最後までやり続けるチーム。

だからこそ、横浜FCにとっては分かりやすい試金石になる。

百年構想リーグでも、相手の組織力に苦しむ試合は少なくなかった。

その経験を経て、今季掲げるテーマは「個で剥がす」「個で潰す」。

ただし、その個の力も、組織があってこそ生きる。

相手を上回る組織の中で、個が違いを生み出せるか。

開幕戦では、そのテーマが90分を通して問われることになる。


新しい歴史の扉を開くために

監督が最後に語った言葉が印象に残った。

「新たな歴史の扉を開いたと言われるシーズンにしたい」

目標はJ1昇格だけではない。

J1に定着し、タイトル争いができるクラブになること。

その未来を見据えながらも、監督自身が大切にしているのは、一試合、一試合、一つ一つのプレーを積み重ねることだった。

だから宮崎戦は、昇格争いの一試合ではない。

百年構想リーグで積み上げたものを、J2という舞台でも変わらず表現できるのか。

その続きを証明する、最初の90分になる。

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