PKの向こう側にあるもの

PKを蹴ろうとするキッカーの足元を手前に、ゴール前で構えるキーパーを奥にぼかして捉えた対峙の瞬間 横浜FCノート

最近、各地でPK戦までもつれ込む試合を目にすることが増えた。

そのたびに、ふと考える。
――この試合、勝ち点はどうなるのだろう。

昨年までの私は、まず順位表を開いていた。
ドローなら勝ち点1。
数字を確認し、上下を見比べ、ため息をつく。
正直に言えば、見ていたのは点数と順位だった。

けれど、忘れられないPKがある。

昨年のルヴァンカップFC町田ゼルビアとの一戦。
PK戦で見せた、フェリペ・メギオラーロの好セーブ。

順位には残らない瞬間。
それでも、私の記憶にははっきり残っている。

あのとき私は、何を見ていたのだろうか。
そして、何を見ていなかったのだろうか。

今年は、少しだけ見方を変えてみたいと思っている。

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この記事を書いた人|たつ

横浜FCを1999年から応援しているサポーター。

試合を追いながら感じたことを記事にしています。
戦術・採点ではなく、試合の違和感や変化、クラブを追う楽しさをサポーター目線で伝えています。

PKが増えて、ふと思った

PK戦にもつれ込む試合が、あちこちで行われている。

延長の末、最後はキッカーとGKの一対一。
決着はつく。ふと考える。

――この試合、勝ち点はどうなるのだろう。

昨年までの私は、迷わず順位表を開いていた。
ドローなら勝ち点1。
どこが上がり、どこが下がるのか。
それが観戦の中心だった。

もちろん順位は大切だ。
昇格や残留がかかるリーグであればなおさらだ。

けれど私は、あまりにも数字だけを追いかけていたのかもしれない。

忘れられないPKがある

思い出すのは、昨年YBCルヴァンカップでのFC町田ゼルビアとの一戦。

PK戦。

円陣がほどけ、静寂が広がる。
蹴る者と、止める者。

そのとき、フェリペ・メギオラーロが見せた好セーブ。

弾いた瞬間の歓声。
仲間に駆け寄られる背中。

あの場面は、順位表には残らない。
だが、確かに私の中には残っている。

それでも昨年の私は、彼がリーグ戦でどれだけ出場していたかも、正GKが誰なのかも、きちんと把握していなかった。

覚えているのは結果だけ。
物語を持つ人の存在には、目が向いていなかった。

見ていたのは順位。見ていなかったのは人。

順位は分かりやすい。
数字は正直だ。

だが、試合は数字だけでできているわけではない。

ベンチに座る時間。
出番がなくても続く準備。
一瞬の出場機会に懸ける思い。

PK戦でゴールを守ったあの姿の裏にも、積み重ねた時間があるはずだ。

私はそれを見ようとしていただろうか。

応援していると言いながら、チームを「成績」でしか見ていなかった。

選手を見よう、そんな思いが今年になって浮かぶようになった。

今年は、人を見る

勝ち点の増減だけではなく、背番号の意味を知ること。
なぜこのポジションなのかを考えること。
どんな経歴で、なぜここにいるのかを知ること。

試合の90分だけでなく、その周辺にある時間にも目を向けたい。

順位表の外側にある物語を、少しずつ拾っていきたい。

この後、選手をそれぞれ知る記事を書いてみようと思う。

見方が変われば、同じ試合もきっと違って見えるはずだから。

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